人種差別に革命を起こした英雄!?

 前回は、人種差別についてのお話をしました。NBAの中であっても差別が行われており、ジェレミーレン選手の不遇な選手生活や、マイケルジョーダン選手が1億ドル寄付したということを紹介しました。

 今回紹介したいのは、ネルソン・マンデラという人物です。皆さんは彼のことをご存じでしょうか。彼は、若くして反アパルトヘイト運動に身を投じ、1964年に国家反逆罪で終身刑の判決を受けました。27年間に及ぶ獄中生活の後、1990年に釈放されます。翌1991年には、アフリカ民族会議(ANC)の議長に就任。デクラークと共にアパルトヘイト撤廃に尽力し、1993年にノーベル平和賞を受賞しました。1994年、南アフリカ初の全人種が参加した普通選挙を経て大統領に就任し、民族和解・協調政策を進め、経済政策として復興開発計画(RDP)を実施しました。そして1999年に行われた総選挙を機に政治家を引退しました。

 2009年に、国際連合が設定した「ネルソン・マンデラ国際デー」という日があります。それは、人種差別と国際協調に多大な功績を残した彼の誕生日である7月18日に位置付けられています。この日のテーマは、「行動を起こし、変革を呼び込もう」です。彼が平和と平等のために立ち上がったように、私たちもよりよい社会のために行動を起こしていこう、と考えさせてくれるきっかけになる日だと思います。

 私たちが人種差別をなくすためにできることは、直接的には募金やボランティア活動に参加すること、間接的には差別について調べてみることなどが挙げられます。世界ではいまだに人種差別や不平等が残っていたり、コロナウイルスのせいで不当な差別や偏見が新たに生まれてしまったりと、我々の身近には平和と平等に関する問題が、実はたくさんあるのです。

 最後に、彼の言葉に「教育とは、世界を変えるために用いることができる、最も強力な武器である」という言葉があります。教員や教育に携わっていく私たちは、この言葉を忘れてはならないと思います。今日から自分の勉強が、教員になるための勉強だけではなく、世界をより良いものにしていくための行動と考えてみてはいかがでしょうか。







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